男の背中『佐藤晃央の回』

女性の活躍が目覚ましい昨今、草食系男子などの言葉も死語になり、男の肩身は狭くなっていく一方。
古き良き時代の男はいったい何処へ?

そんな時代でも性別に関わらず、「この男についていきたい!」と思わせてくれる背中を持つ、大分のリーダー像を映し出すためにスタートした本企画。

男の背中!

今回は今年に入ってからだけでも数々のメディアに露出。
今、大分でもっとも勢いのある企業の1つであろう、佐藤防水店 代表取締役
「佐藤晃央」を徹底取材しました!

18歳〜67歳までという幅広い年齢層の従業員19名を35歳という若さで代表としてまとめる佐藤晃央さんに社長(リーダー)として大事なこと、新しいことへ一緒にチャレンジしようと思った野田さんとのこと、これからの野望などいろんな話を聞かせてもらいました。

従業員のテント職人さん、経理をしている佐藤晃央さんのお姉さん、一躍メジャーになった佐藤防水店の帆布を使用したオリジナルバッグ制作とセレクトショップ〔SEW〕を任されている野田さんにも佐藤晃央さんについて語ってもらいました。

撮影協力:PENELOPE

 

男の背中『佐藤晃央の回』

 

Yadorigi編集長 一尾(以下、一尾):佐藤防水店の社長に就任されたのはいつごろですか?

佐藤防水店 代表取締役 佐藤晃央(以下、佐藤):3年前です。29歳で大分に帰ってきて3年目にそれまで社長をしていた母が亡くなったので。

一尾:子供の頃から、お父さんお母さんの仕事見てきて、この仕事を継ごうと思ってたんですか?

佐藤:最初から跡継ぎになるための育て方をされてたので。学校が終わったらとか時間が空いてる時には会社に来て皆を手伝ったりとか、やってることを観て学べっていう形で育ってきましたね。

一尾:子どもの頃に周りの友達なんかがサッカー選手や野球選手になりたいとか言ってたと思うんですけど、そういった憧れはなかったんですか?

佐藤:ないですね。前も新聞に書いたんですけど、大きい人間になりたかったんです。とにかく。VIPとか金持ちとかじゃなくて。おっきな男になりてぇな、と。スポーツをずっとやってましたけど、それで一生メシ食っていくとも思ってなかったし。いずれは帰ってくるのわかってたんで。

一尾:子どもの頃から皆のリーダー的存在だったんですか?

佐藤:そうですね、本当に悪ガキで。

一尾:どういうことして遊んでたんですか?

佐藤:何やってきたかなぁ。笑。まぁとりあえずスポーツをずっとやってきてたんで。小学校1年からラグビーを。

一尾:小学校1年から!?

佐藤:1、2、3年までちょこちょこやって。4、5、6年で軟式野球とソフトボールして。中学校1年からバスケットボール。

一尾:団体スポーツばかり。

佐藤:で、また高校からラグビーを大学4年目までですね。

一尾:スポーツしてた時もリーダー格というかキャプテンをやってたんですか?

佐藤:やってないです。自分は確実にトップの下にいるのが一番良いポジションだと思ってたんです。そういう意味では前の(前の)社長、親父とは違うかなと。

一尾:お父さんはバリバリ、ワンマンタイプだったんですか?

佐藤:ワンマンですね。逆にそういったのを小っちゃい時から見てたから、反面教師じゃないですけど。

一尾:小さいなりに父親のそういった部分を見て、ちょっと違うんじゃないかなと?

佐藤:そうですね。結局、ワンマンで行っても先が見えてるし、協力も得られないし。自分が会社のこと思ってやろうとすると自分だけの力じゃ無理だなって。

一尾:じゃあ晃央さんが社長に就任されてからガラッと会社の方向性は変わったんですか?間にお母さんが社長をされてる時期もありますけど。

佐藤:そうですね、たぶん変わったと思います。どうしても母は厳しくも言えないし、本当に“お母さん”みたいな社長だったんで。それでもいいんだろうけど、会社として伸びないなとも思ってたので。だから社長に就任した時に会社の今後の方向性を文書にして皆に渡して。俺はこういう政策をとるからついて来てくれる人だけ残ってくださいって。その代わり、ワンマンにもならないし、皆の働きやすい環境を作るのが社長の役目だから、その辺はちゃんとわかってるんで、と。

一尾:その時に「辞めます。」っていう人は出なかったんですか?

佐藤:有り難いことに全員残ってくれて。

一尾:おぉ。以前のメインの仕事はオーダーメイドのテントだったと思うんですが、佐藤防水店の帆布を使ったバッグが今年に入ってだんだんと大分でも知れ渡ってきましたね。もともとは東京でのオーダーが多かったみたいですが。そういった新しいことへのチャレンジも晃央さんから明確に打ち出していったことなんですか?

佐藤:もともとアパレルにいたので、その時からうちの実家がこういうことをやってるっていうのは皆知ってたし、ただそこに関しても自分一人で決めたんじゃなくて、先輩だったり周りからのアドバイスを受けながら、プラス自分も店頭に立ってたんでお客さんの声を一番聞けるんですよね。服にしても「ここの色がこの色だったらいいのにね。」とか全部聞いてたから。じゃあ自分のとこではカラーオーダーが出来るようにしてバッグを作れたら面白いな、とは思ってたんです。だけど会社に帰って来ていきなりそんなことが出来るわけもないし。まずは営業と現場をやった上で発言出来るようになってからやろうと思ってたんで。ある程度、時が経ってから母にそれを言ったんですよね。

一尾:新しいことを始めようとした時の会社内の反応はどうだったんですか?

佐藤:皆、反対ですよ。

一尾:皆?笑

佐藤:めっちゃ反対です。反対する理由が2つあって。1つは社長に言った時に正直テント屋ってこうなって(業績が落ちて)たんで。めちゃくちゃ悪かったんですよ。そんな時に新しい部門を立ち上げることのリスク。軍資金もいるし、取引先も増えてくるし。いろんなリスクを考えたらめちゃくちゃ反対されて。尚且つもう1つがもともとウチの中で働いてたテント作りの職人をバッグ部門に引張ったんですよ。それが野田さんです。せっかくテントを縫える職人として育て上げた何年間を無駄にするんかと。その時は頭下げて「すみませんけど、こういう事をやりたいから納得してほしいんだ。」っていう話をしました。

一尾:それでついて来てくれたのが野田さんなんですね。笑

佐藤:今でも思い出します。2人でちょっと話あるんでって焼き肉屋さんに呼んで。俺はこうこうこういう事がやりたいんだけどって言ったら、実は僕も、みたいな。

一尾:野田さんも元アパレル系だったんですよね。

佐藤:そうそう。僕が大分に帰って来た時からずっと居たんですけど、その時からテントとかシートを縫ってる人じゃないな、とは思ったんですよ。頭の中にクリエイティブなもの持ってるし、たぶん何か野望があるんだろうなっていう。そういう話をしたらタイミングが良かったんでしょうね。二つ返事でやりましょう、と。

一尾:佐藤さんの想いが伝わったんでしょうね。

佐藤:まぁそれと自分が先のことを考えた時に一生このままの仕事では、と思ったんでしょうね。

一尾:何かを始める時って、タイミングがありますよね。

佐藤:あります、あります。全部タイミングです。だからこの会社の移転もタイミングだったし。

一尾:移転は1年前くらいでしたっけ?

佐藤:去年の6月ですね。

一尾:移転してからセレクトショップ〔SEW〕が始まったんですか?

佐藤:そうです。その前は実は宗方に小っちゃいショップがあったんです。ここに移転するまでのお試しとして。

一尾:そのショップも既に今のようなセレクトショップで?

佐藤:そうです。うちのバッグ置いて、雑貨置いて。

一尾:で、こっちに移って本格的なショップとして運営し出したんですね。まだ1年弱なのに、、凄いですね。

佐藤:いやもう、お陰様でねぇ。なんかいろんな媒体に取り上げてもらったり。

一尾:カモシカ書店の岩尾くんが帆布のバッグに惚れ込んでますよね。

佐藤:本当に気に入ってくれてるみたいで、有り難いですね。

一尾:岩尾くんが「大分の中心部で売られてないのが勿体ない。」ってずっと言ってて、カモシカ書店での販売会が実現したんですよね?

佐藤:それからですよ。本当に有り難いですね。

一尾:岩尾くんも東京にずっと住んでて映画館や本屋さんで働いて、で大分に戻って来て今のカモシカ書店を作って色々と新しいことに取り組んでて。やっぱり一度大分の外を見て、戻って来た人達が面白い事を仕掛けてるなって。

佐藤:そうなんですよ。絶対ね、別にずっと大分にいることが悪いとは思ってないんですけど、可能性と感性や考えが変わりますよね。だからウチの従業員にもそうだし職人にしても、そういった感性って実際に行かないとわかんないし、伝わって来ないから、自分が気になる物があれば言ってくれれば全部行かせるよ、と言ってるんですよ。

一尾:今も東京で働いてた時の繋がりはあるんですか?

佐藤:いっぱいあります。もともとアパレルは本社が福岡にあったんで福岡が一番多いんですけど、それでも関東だったりいろんな百貨店に知り合いがいるんで。いろんな情報を聞きながらやってますね。バッグ作りを始めた時は制作に関して全部、野田さんに任して。反対が凄かったんで社員もそれ用に雇えないし、本当に2、3年は全国ずっと周ってました、一人で。だから会社にもずっと居なかったし、下手したら3、4週間ぶっ通しで行ってたりしてたので。

一尾:言い出しっぺの晃央さんが会社を開けっ放しにしてると野田さんも不安だったんじゃないんですか?

佐藤:いや、モノとして売り出すっていう形に至るまでにいろんな話し合いもしたし、ある程度固まってからだったから。

一尾:セレクトショップ〔SEW〕も野田さんと話し合って始めたんですか?

佐藤:基本的にワンマンが嫌なので。それぞれに持ってる世界観があるから、それを上手く引き出してあげて融合させて。だけどウチのブランディングにはちゃんと沿わせながら。

一尾:芯はちゃんとブレないように。

佐藤:そうそうそう。その辺はやっぱり舵取りしていかないと。

一尾:働いてるスタッフがちゃんと意見を言えるような環境づくりはどのようにしてるんですか?

佐藤:自分が社長に就任した時にも言ったんですけど、自分の仕事をスムーズにするとか上手くやるとかクリエイティブなところを増やすのは環境だと思うんですよ。環境を作るのは僕の仕事でもあるんですけど、結局全部は見れないから。やっぱり社員一人一人の言葉っていうのが大事なんですよね。だからなるべく言いやすい環境にしたかったんで最初から言ってました。給料にしてもそう。働く環境、寒いよとか暑いよとか、なんでも言ってって。ということを何年もしてきたんで、今はもうポンポン言ってきます。そういった意味で信頼関係を築けてきたかな、とは思います。それでも賛否両論なんですよ。いろんな社長の話聞くと「もうちょっとドッシリとしとけ。」とか「お前の会社なんやけん、お前が決めりゃあいいんや。」とか。言われるんですけど、結局、今はそういう時代じゃないから。やっぱり時代に合わせて会社も変えていかないとやっていけないし。

一尾:仕事に対するモチベーションって一番大事で、言われたことだけやって決まったサラリーをもらえれば満足って人はワンマンの方が楽なんでしょうけど。

佐藤:その通りです。ウチは皆、職人なんで。僕と事務以外は。自分で稼ぎが欲しけりゃ、良い物作って頑張ってくれればその分、こっちは評価しますっていうスタイルなんで。社長業やってる人はたくさんいると思いますけど、倍以上、僕は社員を見てます。一挙一動。喋ってる内容、雰囲気。それが仕事になってますね。だから「ベンツの回」も読ませてもらったんですけど、「背中見て、ついて来い!」っていうタイプじゃないんです、僕は。

一尾:正面向いて、手広げてる感じですもんね。笑

佐藤:そうですね、本当そんな感じです。笑。やっぱりメリハリなんですよね。ベンツも一緒で守るところは出て行かないといけないし。

一尾:威厳を保つために。バシッと言うところは言って、でも皆の意見を汲んでいく。

佐藤:あと僕が社長として一番大事だなと思うのはオーラだと思うんですよ。やってる事の凄さとかじゃなくて。何かしらのオーラがある人って凄いなって思うんですよね。人を集める事に長けたオーラとか。バリバリやり手の人とかだいたい見てオーラでわかるじゃないですか?それをどうにか付けていきたいなと思うんですよね。

一尾:これまでにやってきた経験からの自信なんでしょうけどね。

佐藤:自信はありますよ!やってる事に関しては。自分が自信を持ってる事で社員全員の自信に繋がるんです。野田さんの話もそうだけど信頼もあって、自分が自信を持ってオススメが出来る職人だから自分も逆に自信が持てます。

一尾:良い信頼関係が築けてますね。

佐藤:いやいやいや。僕がそう言ってるだけで本人は違うかもしれないですよ。笑

一尾:笑。そういうことを笑って言えるっていう環境が凄く良いです。

佐藤:信用しないと、まずは。なんか前田慶次の名言がありましたよね。「疑って裏切られるより、信じて裏切られた方が気持ちがいい」みたいな。それと一緒です。まず信じなきゃ進まないっていう。皆のお陰様です、本当に。僕は何もしてないですよ。

一尾:って皆言うんですよ、優れた経営者は。笑

佐藤:いやいや、本当ですよ。何かやったかなぁ。笑

一尾:でも社長就任時に言った言葉がブレなかったから、これまで信頼関係を築けてきたんですよね。

佐藤:特にね、創業して1、2年とか10年の会社じゃないんで、なおさら昔からの考えを変えるって難しいんですよね。

一尾:これからの野望はありますか?

佐藤:野望はいっぱいありますよ。いっぱいあります。

一尾:話せる範囲で。

佐藤:とりあえず創業100年まではいきたいです。今、60数年なんで僕が生きてる間にいくだろうと。それがまず1つ目。全部の部門にそれぞれ野望があるんですけど、例えばバッグだけで言うと世界ですね。メイドイン オオイタ、メイドイン ジャパンでいきたいなと。日本の作るモノってどこのイベントに行ってもそうですけど、やっぱり喝采を受けるし、それだけのことをやってる自信もあるんで。テントで言うとさっきも言ったように落ちてたんですけど、ちょっとやり方を変えてあげたら良くなったんですよ。だからまだ伸びるんです。その伸びを目標にするか。ただ売上が上がれば良いのかと言えばそうじゃなくて。

一尾:もともとのテント業はイベントとか運動会みたいな事で使われるのが多かったんですか?

佐藤:多かったんです。昔はテント・シート・セレモニーって書いてたんですよ。イベント系は結構やってたんですけど母の代くらいからやめて。イベントってうちのようの小さい会社がするとリスクが多いんですよね。しかも形に残んないから。写真とかでしか。そういうのはやめようって言って。テントだったら一個張れば10年とか使ってもらえるし。そっちにシフトした方がいいんじゃないかなって若かりし頃に助言はしましたね。

一尾:若かりし頃に?

佐藤:二十歳くらいの時かなぁ。

一尾:テント業としては飲食店や住宅関係が多くなってるんですか?

佐藤:そうですね。でも店舗系は正直あんまないんですよ、ウチ。っていうのはやっぱり他県の業者さんもそうだし、大分県内でもテント屋さんが何個かあるんですよ。そこが言い方悪いんですけど破格です。だから僕のFacebookでも一回アップしたんですけど、価格競争には絶対加わりません、と。その代わりウチでやってくれたっていう付加価値を絶対付けるから。そこは任してください。その代わり、安くはないですよっていうふうな事を皆にも言ってます。

一尾:その付加価値はどのような部分にあるんですか?

佐藤:例えばメンテナンスもそうだし、付けて終わりっていうのが僕は嫌なんですよ。店舗さんであればウチのFacebookページに上げれば何千人に見てもらえるんで紹介してあげたり。そういった部分でも少なからず店舗さんにとってはメリットになるだろうし。あとはバッグ、〔SEW〕っていうお店を通して「あの佐藤防水店でやってもらったんだ、じゃあ間違いないね」っていうイメージを持ってもらえる。

一尾:ブランディングですね。

佐藤:本当、ブランディングです。だからバッグを通じてテント業の方も個人のお客さんが増えてきてるんです。

一尾:ちょっとした庭やテラスがある人にはいいですよね。

佐藤:そうです、そうです。

一尾:この〔SEW〕の入口につけてあるのはいくらくらいするものなんですか?

佐藤:こっち(手動)が20万くらいです。で自動が1.5倍くらい。値段は確かに高いんですけど製品は海外製でめっちゃ頑丈なんですよ。でもどうしてもテントが劣化していくんですよ。張り替えの時は安くしたりしてます。

一尾:取り付けはどのくらい時間かかるんですか?

佐藤:取り付けだけならおおかた2、3時間あれば出来ます。大部分を工場で組んでいくんです。あとは現場に行って付けるだけっていうような。ここ(入口)はもともとテント付けるための梁がなかったんで取り付けて。憩いのスペースにもしたかったし。ゆくゆくはいろんな業者さん呼んでイベントしたりもしたいし。やりたい事いっぱいあるんですよ、本当に。

一尾:楽しみですね。話がちょっと変わりますが、テントやバッグを作るために必要最低限の技術基準はあると思うんですが、人間性で採用するかしないかの判断はどのようにしてますか?

佐藤:んーとね。僕はさっきも言ったようにオーラで見るんですよ。それが間違ったら間違ったで僕が悪かったなと思うんですけど。本当、雰囲気ですね。ウチ絶対に面接に来る時は私服で来てもらうんですよ。その人のイメージとかが一番わかりやすいんで。でも男はスーツが一番わかりやすいかもしれないですね。肩幅、袖丈、全部見た時にちゃんと着ている人っていうのは自分の魅せ方がわかってる人間で。自分に対して厳しいというか。その辺は僕、スーツ売ってたからでしょうね。

一尾:笑

佐藤:めっちゃ見ます、その辺は。女性にしても私服で来てもらった時にだいたいわかりますね。ウチのこのイメージで面接に来るでしょ。フリフリの服を着て来られても「絶対違うやろ!」って思うでしょ?笑

一尾:笑。逆に面白いですけどね。

佐藤:いましたけどね、「えっ?」ていう。笑。会社としてやってる以上は雇用も生みたいんで。お陰様で僕が社長になってから社員が5名増えたんですよ。もっと増やしますよ。

一尾:1人雇うだけでも大変ですからね。

佐藤:大変ですよ、本当に。福沢諭吉さん稼ぐのにどんだけ必死にならないといけないかっていう。

一尾:では、最後に佐藤晃央のリーダー論を。

佐藤:社員の良さを伸ばすのもリーダーの役目じゃないですか。その行く方向を定めてあげるのもリーダーの役目じゃないですか。要はバランサーだと思います。サッカーでいうところのヤット(遠藤保仁)的な。攻撃に行く時は行きますよ。守る時は皆、守れよ。っていうような。結果的にそれがリーダーのあるべき姿なのかなぁと僕は思います。

 

従業員さんからのコメント

テント職人さん
「いとこ同士で子どもの頃からヤンチャで一緒に遊んでました。皆の兄貴分的な感じで。仕事ではメリハリがあって、決定事項をバシッと決めきるタイプです。一度決めたら迷いがないです。なので安心してついて行けます。」

増本留美さん・事務(佐藤晃央さんのお姉さん)
「本当にヤンチャな子でした。ただラグビーを始めてから、結構まじめになりましたね。私が大学に出てからしばらく会ってなかったので、だいぶ成長したなって思いました。2年前に私が大分に帰ってきてから一緒に働き出したんですけど、当時はいろいろとバタバタしてて、でも乗り切ろうと頑張ってたので姉としては手伝わなきゃって。最初は姉としてって思ってましたが、だんだん社長っていう感じになってきて、環境が人を育てると思うんですけど。男の人にしか出来ないビジネスのスタイルってあると思うんです。そういうところは尊敬というか頑張ってるなって。縁の下から持ち上げとかないとなっていう感じです。笑。ウチの従業員は産まれた時から働いてくれている人もいて。本当にいろんな人に支えてもらってるから頑張ってるんだと思います。」

野田啓司さん(SEW)
「恐れを知らない人なんだと思います。前へ進む事しか考えてないというか。普通リスクを考えてなかなか行動に移せなかったりするんでしょうけど良くも悪くも突っ込んでいくタイプだと思います。笑。
僕とは生い立ちとか何もかもが対照的なんで言動に現れていますね。行動派(社長)と慎重派(僕)です。笑。だからこそ新規事業の過去4年間は成り立っているのだと思います。これから先もこの絶妙な関係性は変えたくないですね。僕が考え込むタイプなので、社長には止まらず前向いててほしいです。そうしないとバランスが崩れるから。
社長ってお母さん大好きっ子なんですよ。そこが好きですね。共感してます。笑。
先代(佐藤晃央さんの母)に、僕はどこにも拾ってもらえないくらいの状況の中で採用するよって採ってもらった恩があるので。先代には亡くなる前から「晃央と年が近いのはあなたしかいないから、よく見ててあげてね。」って言われてたので、この人の手助けする事が自分の役目だろうな、と。
だから言動が合わなくても良いし、変に馴れ合いで交わってはいけないとも思ってるし。恐らく[対照的である]という事が上手く中和されて適度なバランスが保たれてるんだと思います。だからあえて一線を置いて距離感(社内での立場と年齢差)を保ちながら接してますね。お互いにだと思いますけど。
敬語vs敬語みたいな。笑。
たぶん僕のことを[社内で一番扱いにくい]と思ってるはずです。爆笑。それでいいんです。苦笑。
イエスマンを横に置かない器量は凄いとこですね。普通はイエスマンをつける筈ですからね。
もう一つ凄いのは誰とでも打ち解けようとするとこで、あれはとてもじゃないけど真似出来ないなって。僕は人嫌いなんで。苦笑。
しかも、だいたい下から折れて入れるので。若かろうが年配の人だろうが。俗世間的に立場が上だろうが下だろうが。自分より下の人にも頭を下げれる人なんで、あぁいうところは凄い人だなと思います。一番、感動するところです。あとは働く環境を口を出さずに自由にやらせてもらえてるのは凄く有り難いです。それは凄い感謝してます。」

 

ー 佐藤防水店 SATO BOSUI TEN ー

 

【営業時間】
08:45 − 18:30

【定休日】
第2土曜日・日祝日

【住所】
大分県大分市西新地2−1−4

SEW〔ソー〕
(佐藤防水店本社 2F バッグ工房内)

【電話】
097-579-6505

【オフィシャルサイト】
http://www.sato-bosui.com

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